子宮頸がん(HPV)ワクチン定期予防接種について

公開日 2024年04月01日

更新日 2024年06月03日

HPVワクチンは、平成25(2013)年6月から、積極的な勧奨を一時的に差し控えていましたが、その後も専門家による調査や検討が行われ、HPVワクチンの安全性について特別な心配は認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ることが認められました。

これにより、令和3(2021)年11月に、「HPVワクチンの積極的勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当」とされ、原則令和4年4月から、他の定期予防接種と同様に、個別の勧奨(予診票や情報提供リーフレットなどの通知)を行うこととなりました。

 

【これまでの経緯】

平成25年度から定期接種となりましたが、接種後にワクチンとの因果関係を否定できない持続的な痛み等の副反応が報告されました。

そのため、同じような副反応の発生頻度等が明らかになるまでの間、積極的に接種を勧奨しないことが平成25年6月に決まりました。

一方、接種を希望する人にまで中止を呼びかけるものではなく、定期接種としての位置づけは続いていました。

 

子宮頸がんについて

子宮頸がんは、発がん性のヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因となって発症します。

女性の子宮の入り口部分(子宮頚部)にできるがんで、すべての年代の女性が罹患する可能性があります。

近年若い女性(20~39歳)で急増しているのが特徴で、子宮頸がん(上皮内がん)にかかる方の約38%が20~30代の方です。

日本では、年間約1.1万人が罹患し、約2,900人が死亡しています(2019年、2020年時点)。

 

ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症について

感染経路は、性的接触と考えられます。

ヒトパピローマウイルス(HPV)は特殊なウイルスではなく、性交渉の経験がある女性のうち50~80%はHPVに感染していると推計されています。性交渉を経験する年頃になれば多くの人がHPVに感染します。

そして、その一部の女性が将来高度前がん病変や子宮頸がんを発症します。

HPVは100種類以上の遺伝子型があるHPVの中で、子宮頸がんの約50~70%がHPV16型、18型の感染が原因です。しかし、HPV16型、18型の感染は、HPVワクチンによって防ぐことができます。

子宮頸がんは、原因であるHPVに感染しないことによってがんにならないようにすること(一次予防)と、がん検診によるスクリーニングでがんを早期発見・早期治療し、結果的に子宮頸がんによる死亡を予防すること(二次予防)ができます。

このように、子宮頸がんは、最も予防しやすいがんであり、がん予防の知識が大切となる病気です。

以降は、一次予防に重要なワクチン接種のうち、国が実施している定期予防接種についてお伝えします。

 

子宮頸がん(HPV)ワクチン定期予防接種について

接種年齢

12歳になる年度初日から16歳になる年度末日までの女子(小学6年~高校1年相当)

 

※平成9年4月2日~平成19年4月1日生の女性で、計3回の接種を終えていない方は、「キャッチアップ接種」として接種可能です。

詳細は「子宮頸がん(HPV)ワクチンキャッチアップ接種について」こちらをご参照ください。

 

標準的な接種期間

13歳になる年度初日から末日(中学1年)

 

接種回数・標準的な間隔

令和5年4月より、9価ワクチン(シルガード9)が追加され、現在、HPVワクチンには3種類が供給されています。

種類によって接種間隔等が異なりますので、どの種類を接種するかは医療機関でご相談ください。

※初回接種から3回目の接種までは、6か月程度を要しますので、計画的に接種を行ってください。

 

2価ワクチン(サーバリックス)

1か月あけて2回、1回目から6か月あけて1回、計3回接種

 

4価ワクチン(ガーダシル)

2か月あけて2回、1回目から6か月あけて1回、計3回接種

 

9価ワクチン(シルガード9)

2か月あけて2回、1回目から6か月あけて1回、計3回接種

※ただし、9価(シルガード9)を15歳未満までに接種し、1回目と2回目の間隔を5か月以上あけた場合、2回接種で完了となります。

 

接種量・方法

いずれも1回に0.5mlを筋肉内注射

 

石井町の接種体制

予診票個別通知時期

令和4年度から、年度当初(4~5月頃)に、中学1年生にあたる学年の女子に個別通知しています。

予診票を紛失した等、再交付が必要な場合は、必ず母子手帳をお持ちの上、石井町保健センターにお越しください。

 

接種医療機関

石井町子宮頸がんワクチン接種医療機関一覧[PDF:162KB]

※町外医療機関での接種をご希望の方は、対象医療機関かどうか健康増進課(保健センター)までお問い合わせください。

 

相談窓口

厚生労働省感染症・予防接種相談窓口

ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関について(厚生労働省)

 

予防接種による健康被害救済制度に関する相談

石井町健康増進課(保健センター)までご相談ください。

 

参考資料

がん情報サービス 子宮頸がん(国立がん研究センター)

ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~(厚生労働省)

子宮頸がん(日本産科婦人科学会)

もっと知りたい 子宮頸がん予防(MSD製薬)

ヒトパピローマウイルスワクチン(子宮頸がん予防ワクチン、HPVワクチン)について(徳島県)

お問い合わせ

健康増進課
TEL:088-674-0001

お問い合せはこちら

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