公開日 2024年08月15日
令和6年8月8日(木)に発表された南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)に係る防災対応の呼びかけについては、地震活動や地殻変動に特段の変化が見られなかったため、8月15日(木)17時をもって終了となりました。
しかしながら、大規模地震の発生する可能性がなくなったわけではありませんので、今後も地震に対する日頃からの備えを継続し、いざという時に自分のいのちを守るための準備に努めましょう。
1 南海トラフ地震臨時情報について
南海トラフ地震臨時情報(以下、「臨時情報」)は、南海トラフ全域を対象に地震発生の可能性の高まりについてお知らせするもので、想定震源域内で大規模地震や地殻変動など異常な現象が観測された場合に、気象庁から発表されます。例えば、南海トラフ沿いの東側で地震が発生し、西側でも地震が続発する(後発地震)可能性が高まった場合などです。
臨時情報が発表された際は、後発地震に備え、国や県・市町村などからの情報に注意し、家具の固定、家族の安否確認手段の確認、非常用持ち出し袋の準備等日頃からの地震の備えを再確認する防災対応をとりましょう。
2 臨時情報が発表される異常な現象
臨時情報が発表される異常な現象は以下の3つのケースがあります。
半割れケース
南海トラフの想定震源域内において、大規模地震(モーメントマグニチュード(以下M)8.0以上)が発生した場合を想定
図:半割れケースのイメージ
(内閣府「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応ガイドライン」【第一版】)
一部割れケース
南海トラフ地震の想定震源域内において大規模地震より一回り小さい地震(M7.0以上、M8.0未満)が発生した場合を想定
図:一部割れのイメージ
(内閣府「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応ガイドライン」【第一版】)
ゆっくりすべりケース
ひずみ計等で有意な変化として捉えられる、短い期間にプレート境界の固着状態が明らかに変化しているような通常とは異なるゆっくりすべりが観測された場合を想定
図:ゆっくりすべりのイメージ
(内閣府「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応ガイドライン」【第一版】)
3 臨時情報の種類と発表の流れ
臨時情報の種類
臨時情報は以下の4ついずれかのキーワードを付記して「南海トラフ臨時情報(調査中)」等の形で発表されます。
(出典:内閣府)
※より詳しい内容については、南海トラフ地震に関連する情報の種類と発表条件(気象庁)(外部リンク)を参照してください。
臨時情報発表の流れ
臨時情報発表の流れは以下の図のとおりとなります。
(出典:内閣府)
4 臨時情報発表時の対応
臨時情報が発表された場合、国や県・市町村から住民の皆様に対して後発地震に備えるよう呼びかけを行います。
呼びかけの内容は南海トラフ沿いで発生した異常な現象に応じて異なります。
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表された場合
日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をしておき、地震発生後の避難では間に合わない可能性のある住民は事前避難を行う必要があります。
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された場合
日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をしましょう。
南海トラフ地震臨時情報(調査終了)が発表された場合
地震の発生に注意しながら通常の生活を行いましょう。ただし、大規模地震発生の可能性がなくなったわけではないことに留意しておきましょう。
(出典:内閣府)
5 日頃からの備え
非常用品の準備
大災害により電気や水道などのライフラインが止まっても、ある程度は自力で生活できるよう、飲料水や非常食などを備蓄しておくことが大事です。また、自宅が被災して避難所で過ごさなければならない場合がありますので、避難所生活に必要なものを、いつでもすぐに持ち出せるよう備えておきましょう。
災害の「備え」チェックリスト[PDF:1.15MB] (出典:首相官邸)
家具類の転倒、落下、移動を防止
近年の地震による負傷者の30%~50%は、家具類の転倒・落下・移動が原因で負傷しています。また、死因に関しても、家屋の倒壊、家具の転倒が原因の「圧死」が高い割合を占めています。以下のような対策をしておきましょう。
・家具類に転倒、落下、移動防止器具を取り付ける
・ドアや避難経路を塞がないように家具を配置する
・重いものは下に収納し、高いところに物は置かない
家族での話し合い
いざという時、家族が慌てず行動できるように、実際に災害が発生した時のことを想定して、定期的に家族で防災について話し合っておきましょう。
・非常時の連絡手段や安否確認の方法
・家の内外に危険箇所がないか確認
・避難場所・避難経路の確認
・非常用品の確認
6 リンク集
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